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講師:KIPアラムナイ 大阪大学人間科学研究科准教授 五十嵐 彰氏

・立教大学現代心理学部入学、オランダ・ライデン大学交換留学を経て立教大学を中退、オランダ・ユトレヒト大学に編入。ユトレヒト大学大学院修士課程、東北大学大学院博士課程を経て、2019年博士号(文学)取得。
・専門は社会学、政治学。移民に対する差別や排外主義を、統計手法を用いて分析する。近著に『可視化される差別―統計分析が解明する移民・エスニックマイノリティに対する差別と排外主義』(第68回日経・経済図書文化賞受賞)など。

【スピーチと質疑応答】

今回のフォーラムでは、KIPアラムナイであり大阪大学人間科学研究科で准教授をされている五十嵐彰氏にご講演いただいた。著作「可視化される差別」の内容に沿って、「差別を正しく認識するには?」「実際にどのような差別があるのか」「差別の原因はどのように分類されるか」といったことについて、数多くの事例、データを用いて説明していただいた。また、五十嵐氏の専門が移民ということもあり、日本にいる外国人労働者や居住者における差別について多く語られた。今回はKIPの会員に加え、アメリカ・カナダ大学連合日本研究センターのメンバーの参加もあり活発な質疑応答が行われた。日本における外国人の労働者が受ける差別についてや、フィールド実験における倫理的問題についてなど、差別の内容についての質問だけではなく、研究・実験方法についての質問など、非常に多角的な質疑応答があった。

【グループ討論と全体討論】

「どうすれば差別をなくせるのか」という討論テーマにたいして、アメリカ・カナダ大学連合日本研究センターのメンバーも含めた4グループで話し合った。多く出た意見としては教育によって外国人や移民に対する先入観を減らすことや、交流によって理解を深めるなど差別の原因類型の2つの差別の原因のうち、嗜好に基づく差別にアプローチしようという案が出た。また、差別のもう一つの原因のうちの統計的差別について、個人について不明な情報を統計的データによって推測することによって生まれる差別であるが、そのような差別を減らすために履歴書における情報をきちんと提示するなどの意見が出た。

【全体私感】

今回のフォーラムでは、今まで漠然としか理解できていなかった「差別」ということに対して、構造的に、またデータを通して具体的に理解することができ、非常に勉強になった。今回は主に、移民、外国人に対する差別の話が中心であったが、現代社会には他にも様々な差別があり、今後それらについても深く知り、考える機会があれば良いと感じた。また、限られた時間の中で自分の知りたいことを端的に質問することの重要性を学んだ。今回は全体討論に加え、グループ討論があったため時間がいつもより限られていたため、理事長から短く分かりやすい質問、発言をするようにというように全体にアドバイスがあり、私自身も今後意識していきたいと勉強になった。

横浜国立大学経済学部4年 大野 幸名